看護師転職の落とし穴
給与条件に惑わされない
どうせ転職するならお給料はアップさせたいと思うものです。転職先の条件として、今のお給料よりも高くなることを選んでいる人も多いことでしょう。仕事をする上で、お給料は大切な条件の一つですから、それを優先することは当たり前のことですが、金額だけで選ぶのは危険なことです。お給料は、基本的に働いた時間や能力に応じて支払われるものです。給料が高いということはその分、勤務時間が長かったり特別なスキルを求められることもあるのです。また、人が嫌がる仕事ほど給料が高いという特徴もあります。看護師の仕事でも辛い業務ばかりをやらされてはいくら給料が上がったとしてもストレスは増すばかりか、体を壊してしまうかもしれません。
夜勤からの開放
看護師さんが辛いと悩む問題として夜勤があります。他のお仕事にはほとんど無いこの夜勤という勤務形態ですが、生活リズムが狂ってしまったり、睡眠障害や食生活の問題など、様々な不調を引き起こす原因にもなります。とにかくこの夜勤から逃れたいと思っている看護師さんもたくさんいらっしゃると思います。しかし、看護師の給料というのは夜勤に強く依存していることも理解しておかなければなりません。基本的に夜勤など深夜勤務に対しては通常時の給料や時給に対して25%増しにしなければならないという決まりがあります。もし、夜勤が全く無い病院に転職したら手取りで半分くらいまで下がる人もでてくるでしょう。夜勤がなくなり、体は楽になったけれど、お給料が減って生活が苦しくなってしまっては元も子もないですね。
隣の芝生は青い
今の状況が辛ければ辛いほど、隣の芝生は青く見えるものです。冷静に考えてみれば大した違いはないものも期待が膨らみどうしても転職先の方が良いと思えてしまうものです。例えば、転職の理由に人間関係の悩みがあったとします。転職すれば嫌いな上司から離れられる。転職すればもっと優しい先輩の下で働ける。とついつい考えてしまいます。でも、転職先に今の嫌な人よりももっとたちの悪い人がいたらどうでしょう。転職するということは、一番下っ端から再スタートすることになります。働いている人達は皆先輩です。もし、生理的に受け付けないくらい嫌な人がいても、その人は先輩や上司にあたりますから、今よりも更に辛い思いをする可能性があります。このように、転職すれば今の問題が全て解決されるわけではないということを予め理解しておくことが必要です。最悪、今と何も変わらないということも起こり得るのです。